第24回 元気で長生き講座(2013年11月号)
菅沼院長の元気で長生き講座
栄養状態の良い方、筋肉量の多い方、透析量の多い方が長生きされているため、本院は「しっかり食べて動いてしっかり透析」を推奨しています。「動く」すなわち運動は表のような様々な効能が言われています。運動を継続する事により、心機能の改善、高血圧の改善、副交感神経の活性化に伴う便秘の改善、食欲亢進に伴う栄養状態や貧血の改善、静脈血管の発達、不眠の改善、筋肉量の増加、脂肪の減少により体が軽くなること、糖尿病患者様では血糖値の低下等が期待されます。
透析中に運動して頂くことにより、血液循環が良くなり透析効率が増加し、リン(P)の除去量増加も報告されています。現在クリニックに計4台の下肢エルゴメーターという機器を導入しており、毎透析開始1時間後から30分間透析をしながら足こぎ運動をして頂く事が可能となっております。ご希望の方はお申し出下さい。透析日は透析中の臥床に伴い運動不足となる事も考えられ、透析中に回路の状態に気をつけながら、手足等を動かすのも良いでしょう。
運動は無理のない量から開始し徐々に増やすようにし、心拍数がやや上昇する「ややきつい」と感じるレベルまでを目標に行い、腹筋などの筋トレの他、転倒に十分気をつけながら「よく歩く」事もお勧め致します。万歩計を活用しご自身の日々の歩数を確認頂き、歩数が徐々に増えることを目標にしても良いでしょう。